お金は無限に発行できる

IWCのアクアタイマーはインナーベゼル（好きです）がなくなり
newアクアタイマーになりました。
そしてディープツーというとんでもない時計を発表したのです。
ということは？？？そうなんです。
ディープワンという時計があるのです。
もうこれは、ほとんど「伝説」でしょう。
水深４５Ｍまで計測可能な水深計搭載。
こだわりのＩＷＣの技術力を証明しています。

この時計にはテスト用の専用ポンプが付属しています。

テスト用の専用ポンプって何？？？

ちょっと、遠回りの説明になりますが・・・

ダイビングをしている方は理解しやすいです。
例えば
深く潜ると、水圧が高くなり浅い所にいくと水圧が低くなります。
水深によって、水圧が違います。（当たり前ですが）

ダイビングの呼吸器はその水深に応じたというか
必要な量の空気をダイバーに供給できるようにつくられています。
簡単に言うと
深く潜れば潜るほど、空気がいっぱい出てくるようにつくられています。
そのため、ここは深いかどうかをレギュレーター（呼吸器）
が判断（？）しなくてはいけません。
どうやって、深いか浅いかを判断するかというと
レギュレーター（呼吸器）は海水を自分自身（本体）に取り入れ圧力を感知します。
その圧力のことを周囲圧といいます。


↑↑　青の洞窟を上空から飛びながら　↑↑　byスーパーマン

ここから本題です。

とにかく、この時計はすごいんです。
この時計は、機械的に水深を計ることができます。
※一応、念のために言っておきますが
圧力センサーとか電気的な何かがあるわけではありません。
あくまで、この時計は究極のゼンマイ時計です。

この時計は、時計としてはタブーな恐ろしいことをします。
自分自身（時計の内部に）海水を取り入れ、水圧を感知するのです。
周囲圧を感知するんです！

テスト用の専用ポンプって何？？？

このポンプで時計に差し込み、プシュッと圧をかけると
水深計が動くんです。（ごめんなさい。見た事ありません）

この時計の開発には5年もかかったそうです。
「そりゃーそうだろ」と思います。
そして、1999年バーゼルで発表されました！（パチッパチッ）
ディープワンは機械式の腕時計において
世界初の機械式アナログ水深計搭載モデルになったのです。
さっきも書きましたが、ディープワンの企画、開発には
5年もの歳月が費やされ、1999年の発表と同時に世界の注目を浴びました。
ここからがまたすごい！！！
この時計はとても複雑な構造をもっていたため取り扱いが難しい・・
というようなことになったらしいです。
水深を知るために、海水を取り入れてしまうことなど
使用後のメンテナンスなどがすごく大変らしい（理屈では）
そして500個で生産中止になりました。
正規輸入も十数個程度という、レアモデル。
まさに伝説になってしまったのです。

このIWCは挑戦する、採算が取れなくても生産を中止するなど
とんでもないことをする時計メーカーです。
だから、男には人気のある時計なんだと思っています。
IWCは100年後も、またそれ以上もメンテナンスをしていくれるメーカーです。
このディープワンに関しても利益度外視で
部品代だけで、アフターをするという話です。
こんな時計、すごすぎです。生きている間に見てみたいなぁと思っていました。



昨日の新年会・・・・
午後6時から、お寿司を食べながら飲んでいました。
そのまま数時間が過ぎ、何かの拍子に
「杉本の時計？修理出してるの？」と話が出たとき
「時計の話ですが！」と水田トモ

杉本と私の目は友の腕にアンカーバリガケです。
4つの目でアンカーかけてますから、固まって動けません。

そうです。

あの「伝説のディープワン」だったのです。

1999年、トモ（水田さん）がダイビングインストラクターになった年の
思い出に、お店の10周年記念に、自分へのご褒美に、将来の息子への形見に・・・
と手に入れられたそうです。

かっこいい！

次回はきちんと、パンケーキのレンズで撮影します。

渡口